【完全保存版】注文住宅『リビング』の間取りの決め方

家づくりで多くの人が悩むポイントの一つが「リビングの間取り」。
家族が一番長く過ごす場所だからこそ、失敗したくないですよね。

今回は「方角・広さ・窓・収納・近くにあると便利な部屋」という5つの視点から、リビングの間取りの決め方をたっぷりご紹介します！

リビングの方角は「日当たり」と「快適性」を左右する最重要ポイントです。

リビングをどんな空間にしたいかによっておすすめする方角は異なります。

暮らし始めてからの「光熱費」にも大きく影響するので、しっかり考えていきましょう。

朝日が気持ちよく差し込む空間にしたいなら東向きリビング。

朝ごはんをしっかり食べたり、午前中にリビングで過ごす時間が多いご家庭におすすめです。

午後も西日が入らないので快適に過ごすことができます。

午後〜夕方に光が入る空間にしたいなら西向きリビング。

晴れた日は午後も明るくポカポカで冬場の暖房効率もUP。

オレンジ色の西日を利用してインテリアや観葉植物をドラマチックに演出したい方にもおすすめです。

ただし、夏場は暑くなりすぎるのでカーテンやブラインドでうまく調節する必要があります。

一年中安定した明るい雰囲気の空間にしたいなら大人気の南向きリビング。

明るい空間で子供を遊ばせたり、レースカーテン越しに観葉植物を育てるなど夢が膨らみますよね。

日中、日差しが入るので西向きリビング同様に冬場の暖房効率もUP。

しっとり落ち着いた空間にしたいなら北向きリビング。

リビングが北向きなんてあり得ない…という方も多いかもしれませんが、日差しが苦手な人や、落ち着いた空間を好む人には実はおすすめできる方角なんです。

直射日光で眩しい、暑いといった不快な要素がないので読書やデスクワークが捗り、夏場の冷房費を抑えることもできます。

リビングが北向きでも南向きのダイニングなどとひと続きにすることによって、自然な柔らかい光を取り入れることも可能です。

リビングの広さは暮らしやすさに直結する部分ですので、しっかり押さえておくことが重要です◎

注文住宅における理想的なリビング単体とLDK（リビング＋ダイニング＋キッチン）全体の広さを家族構成別に見ていきましょう。

2人暮らしの場合、必要なリビングの広さはリビング単体では8〜10畳、LDK全体で14〜18畳程度です。

テレビやソファなどの必要な家具を置いて少し余裕のある程度が理想的で、あまり広すぎると持て余してしまいます。

来客が多い場合にはリビングを少し広くするか、別に客間を用意して必要に応じてリビングと繋げられるようにすることもおすすめです。

夫婦+子供1人など、3人家族に必要なリビングの広さはリビング単体で10〜12畳、LDK全体で18〜20畳程度です。

家族でくつろぐ空間+子どもがおもちゃを広げて遊んでも少し余裕のある程度が理想的です。

可能であれば小上がりのスペースを設けるとちょっと腰掛けたり子供の遊び場やお昼寝スペースとしてとても重宝します。

夫婦+子供2人など、4人家族に必要なリビングの広さはリビング単体で12〜14畳、LDK全体で20〜24畳程度です。

家族でくつろぐ空間+子どもたちがおもちゃを広げて遊んだり走り回れる程度が理想的です。

家族みんなで楽しく団らんできるように、設置するソファなどの大きさも考えてしっかり計画しましょう。

夫婦+子供3人以上など、5人以上家族がいる場合にはリビング単体で14〜16畳以上、LDK全体で24〜30畳以上の広さが必要です。

家族が多ければ多いほど必要な家具のサイズも大きくなるので、どのような家具をどのように配置したいかしっかりイメージして計画することが大切です。

家族が多ければ多いほど家の中ですれ違う回数も多くなりますので、将来子供が大きくなることも踏まえて動線も広めに設定しましょう。

可能であればあらかじめ収納を多めに設け、家族が多くても散らかりにくく快適な空間を目指しましょう。

広いリビングは憧れますが、リビングばかりに面積を取ってしまうと他の部屋が狭くなったり欲しい部屋を諦めなければならないことも。

リビングは工夫次第で実際の広さよりも広く見せることが可能です。

腰窓（こしまど）とは、床から窓の下枠までの高さが約80cm～100cm程度（人の腰の高さほど）にある窓のことです。

主に採光や換気を目的として設置しますが、腰窓の下には背の低い家具や家電を置けるというメリットがあります。

掃き出し窓とは、窓の下枠が床面とほぼ同じ高さにあり、床から天井近くまである大きな窓のことです。

リビングに掃き出し窓を設けることによって自然光がたっぷり入り、リビングが開放的な空間となります。

ウッドデッキや庭とつなげて出入りを楽にしたり、リビングを視覚的に広く見せることも可能です。

高窓（たかまど）とは、壁面の上部つまり天井に近い場所に設置される窓のことです。

外からの視線をカットしてプライバシーを確保しながら、自然光を取り込めるメリットがあります。

また、高窓であれば窓の下にテレビや背が高い家具も設置できるので空間を有効活用することができます。

西向きに設ける窓には注意が必要です。

西日や夕陽が眩しすぎて午後から夕方にかけてずっとカーテンを閉め切っている…なんてことにも。

特に夏場は西日によって室内が暖められ、冷房効率が下がってしまいます。

窓は多ければ多いほど良い、というわけではありません。

窓が多すぎると二重ガラスであっても冷暖房効率が下がりますし、テレビや棚などの置き場に困ってしまうことも。

窓があるごとに近隣からの視線対策も必要になるので、必要最低限に留めましょう。

窓ガラスには大きく分けて「透明ガラス」と「すりガラス」の2種類があります。

光を取り入れたり換気はしたいけど近隣からの視線が気になる…という場所にはすりガラスを採用しましょう。

近隣からの視線は外構工事で目隠しフェンスを設置する手もあります。

せっかく家を建てたのに、リビングにすぐに物が溢れて生活感が出てしまうのは嫌ですよね。

暮らし始めてからも綺麗で暮らしやすい空間を保つためには、家づくりの段階からの収納計画がとても大切です。

まず、戸建て全体に対してどのくらいの収納スペースが必要なのかを知っておきましょう。

戸建て住宅において必要な収納の割合である「収納率」は、全体の床面積に対して10〜15％程度が目安とされています。

例えば全体の床面積が100㎡の場合、必要な収納スペースの目安は10〜15㎡となります。

各部屋の収納を考える際にはこの「収納率」を踏まえたうえで、ライフスタイルに合わせて調整し、バランス良く配置していきましょう。

最後にリビングの近くにあると便利な部屋についてご紹介します。

リビングの隣や近くにどんな部屋を配置するかによって生活動線が決まるので、日々の暮らしやすさが大きく変わります。

家族のコミュニケーションが取りやすい
→ 料理中でもリビングにいる家族と会話しやすく、一体感が生まれる。

配膳・片付けがスムーズ
→ 食事からくつろぎの流れが自然になり、動線がスッキリ。

小さな子どもを見守りながら料理できる
→ 子育て中には大きな安心ポイント！

テレビや音楽を楽しみながら家事ができる
→ 家事が単調にならず、リビングの空間もより活用しやすく。

家事動線が短くて時短になる
→ 料理・洗濯・収納・お風呂の準備など同時発生する家事がまとめて完結しやすく、家事ラクに。

帰宅後の手洗い・着替えがスムーズ
→ 子どもや来客の動線も自然でスッキリ。

脱ぎっぱなし防止＆生活感を隠せる
→ ファミクロが近いと、リビングに物が散らかりにくくなる。

お風呂の声掛けや見守りがしやすい
→ 小さなお子さんがいる家庭には便利。

帰宅後すぐにリビングにアクセスできる
→ 買い物帰りに荷物を運びやすく、動線がスムーズ。

来客を自然に迎え入れやすい
→ リビングへの案内がスムーズで動きがコンパクト。

靴やコートなどの収納が近くにあると散らかりにくい
→ リビングに物を持ち込まない工夫に。

くつろぎやすい多目的スペースになる
→ ゴロゴロしたり、お昼寝や読書などに自由に使える。

子どもの遊び場や赤ちゃんスペースに最適
→ 柔らかい床で安全性も高く、目が届く距離で安心。

来客用の臨時の寝室としても使える
→ 布団を敷けばすぐに客間に早変わり。

洗濯物をたたむなど家事スペースにも◎
→ 家事の“ちょい置き”ができる便利エリアに。

小上がりなら収納力もUP
→ 小上がり和室なら収納を増やすことも可能。ちょっと腰掛けるのにも便利。

気軽に使えて活用しやすい
→ 書き物、家計簿、ネット検索など「ちょっとやること」に最適。

家族の共有スペースとして使える
→ 在宅ワークや子どもの宿題など、使い道が広い。

リビング収納と連動しやすい
→ 文房具や書類管理もラクに連携できる。